生物の先生から「コスモスという言葉の意味を知っていますか?」と聞かれたことがありました。
「コスモス」はコスモスの花のことでしょ、と思っていたので、何も思いつきませんでしたが、先生は「花の『コスモス』(cosmos)はギリシャ語の秩序や調和という意味のkosmosに由来していて、宇宙や世界を表わす言葉と同じです。」と説明してくださいました。
あんな小さいかわいらしい花と広大な宇宙が同じ言葉だったとは意外でしたが、規則正しい秩序ある宇宙も、花弁が整然と並んだ美しい花が星のように野原にちりばめられた様子は宇宙を彷彿とさせるのかもしれませんね。
さて、この宇宙を思わせるコスモスですが、秋の花としてよく知られていますね。
暑い夏が過ぎ、秋風にそよぐコスモスの花はなかなかきれいです。この花の由来と育て方や楽しみ方をご紹介しましょう。
コスモスの特徴
コスモスはキク科の草本で、秋に8枚の花弁がある5㎝ほどの花を咲かせます。
色はピンクや白、赤、オレンジ、褐色などがあります。
とても丈夫で日当たりと風通しが良いところなら大抵のところで育てることができます。
和名は秋桜で秋の季語にもなっています。
原産地は熱帯アメリカでメキシコからスペインに渡りコスモスと名付けられました。
日本には1879年にラグザーという美術教師がイタリアから持ち込んだのが初めです。
その後鑑賞用に作られるようになり、全国各地で栽培されています。
種類は薄いピンクの花が一般的ですが、そのほかにサニーレッドと言われる黄色いコスモスや、ダブルクリックという八重咲でダリアのように見えるもの、チョコレートコスモスと言って花からほのかにチョコレートの香りがするものもあります。
コスモスの花言葉は「調和」「謙虚」「乙女に真心」です。なかなか良い意味があるのですね。
コスモスの育て方と楽しみ方
育て方
コスモスの種蒔きは4月~9月ぐらいと幅があります。開花時期は6月~11月とこれもかなり長く楽しめるようです。
土は水はけのよい土に暖効性化学肥料を混ぜたものがいいですが、あまり土にはこだわる必要はないようです。
種まきは4月~9月一か所に種を3~4粒蒔きます。夏蒔きは20㎝~30㎝の間隔で蒔き、秋蒔きは10から15㎝間隔で蒔きます。苗を植える場合は4月~5月が適当です。
鉢植えは風通しの良い日向に置くのが適当です。地植えの物はやはり風通しと水はけのよい日向が適しています。
肥料は少量で十分です。元肥と暖効性化学肥料を少量与えましょう。鉢植えの場合は暖効性化学肥料のほかに、液体肥料も必要です。
水やりは、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。地植えの場合は雨水がかかる場所ならほとんど水やりは要りません。
摘芯 5月~8月にかけたて摘芯を繰り返すと、草丈を低く仕立てることができます。鉢植えの場合には摘芯をして適度な高さにする方がいいようです。
支柱建て、草丈が高くなると倒れやすいので、6月~11月には適宜支柱を立てましょう。
楽しみ方
コスモスはとても丈夫です。地植えであまりお世話をしなくてもきれいに咲くことが多いので、ガーデニングの初心者には向いています。
秋に育てたい花の第一位はコスモスです。
やっぱり秋には風にそよぐコスモスが似合いますね。
公園や空き地に伸び伸び育ったコスモスを眺めるのはなかなかいいものです。
家庭のちょっとしたスペースに植えて、秋を楽しむのもいいですね。
鉢植えならほかの植物と一緒の寄せ植えもいいですね。
種を蒔く時期を変えて、咲かせたい時期を調節することもできます。
摘芯をしてこんもりとした小宇宙を作りだすのも良さそうです。
まとめ
コスモスは秋を代表する花の一つです。育てやすく丈夫なので、鉢植えでも地植えでも楽しめます。
今年は風にそよぐきれいなコスモスを育ててみたいものですね。