ある家のお父さんは2月29日生まれで、4年に1度しか誕生日が来ないので、
子ども達からは「かわいそうだね。」と言われていましたが、
本人は「いいんだよ、パパは4年に1度しか年をとらないから、まだ君たちより若いんだ。」
と強がりを言っていました。
でも本当は誕生日が4年に1回なのを残念に思っていたのではないでしょうか。
さてこの4年に1度やって来る閏年はいったいどうして起こるのでしょうか、
さらには時にはその1回もなくなることがあるとも聞きますが、どうしてでしょうか。
2月29日生まれの人の年齢はどうやって決めるのでしょうか。
素朴な疑問にお答えしましょう。
閏年はどうしてあるのでしょうか
現在私たちが使っている太陽暦では、地球が太陽の周りを一周するのにかかる
日数365日を1年としていることはご存知でしょう。
でも実際には地球が太陽を一周するには365,24219日かかっているので、
1年で0,24219日分ずつずれることになり、4年たつと約1日分になるのです。
これを補うために4年ごとに2月29日を追加して調整しているわけです。
紀元前この太陽暦を使い始めたローマでは「西暦の年号が4で割り切れる年を閏年」と決めたので、西暦を見れば閏年はすぐに分かるようになったのです。
ところがそれだけではまだ不十分で微調整が必要です。
というのは1年で0.25日のずれだったらぴったり4年で1日分を足すだけでよいわけですが、
実際にはそれよりもわずかに少ないので閏年もその分減らさなくてはならないのですね。
そのために例外的に閏年を減らすことも決まっています。
つまり「西暦の年号が100で割り切れるが400で割り切れない年は閏年にならない」
と決められたわけです。
計算機もない大昔にこんな複雑な計算方法を考えたことは驚くべきことですね。
閏年の計算方法
西暦の年号を見れば閏年かどうかは分かるわけですが、その原則をおさらいしましょう。
4の倍数になる年は閏年
例外として100の倍数になる年の中で、400で割り切れない年は平年
最近の例で見てみましょう。
2000年、2004年、2008年、2012年、2016年・・・2100年、2104年・・・2200年・・・
は4の倍数になるので閏年になるわけです。
例外として100で割り切れるが、400で割り切れない2100年と2200年は
閏年ではなくなります。
したがって
2000年、2004年、2008年、2012年、2016年、・・・2104年・・・2204年・・・
が本当の閏年となるわけです。
ちょっとややこしいですが、原則さえ忘れなければ簡単な計算で閏年かどうかは
確かめられます。
2月29日生まれの人は
誕生日が4年ごとにしか来ないので、年をとらないかというとそんなことはないのは
皆さんの知っている通りですが、正式には日本の法律で
「年が増えるのは誕生日の前日の24時」と決められているので、
2月28日が終わると同時に一つ年をとることになるわけです。
きちんと法律で定められているとはさすがです。
閏年の2月29日に生まれた人のことも考慮してあるのは素晴らしいと思いますね。
ちなみに先のお父さんは3月1日に誕生日のお祝いをしてもらっていたようです。
閏年が2月にある理由
2月は28日しかないから、閏年にはそこに1日足して29日にしたのだろうと
考える人が多いようですね。でも本当のところは古代ローマの暦が3月から始まり、
2月で終わっていたことに関係があるようです。
分かりやすくするために一番終わりの月の2月の最終日28日に1日加えて
閏年にしたのだそうです。
まとめ
閏年は太陽暦が、地球が太陽を一周する時間を一年としているものの、
正確には365日より少しだけずれているためにそのずれを修正するために4年に一度
2月の最終日28日に一日をたして29日としています。
この年を閏年と言いますが、さらに微調整をするために例外の年も決められています。
西暦を見れば閏年かどうかは分かりますが、先人の知恵には驚かされますね。