お正月の七草粥というと、スーパーにならぶパック詰めされた
七草を思い出す人もいるでしょう。
ある人はお正月にはお餅やご馳走をたくさん食べるので、
7日頃には野菜の入ったお粥を食べて胃腸をいたわるためだと思っていたそうです。
そう言われると本当かもしれないと思いますが、
実際のところはどうなのでしょうか。
もちろんその昔は、自分で屋外へ行って七種類の野菜を摘んできたものと思いますが、
現在は自分で採りに行けるものはあるのでしょうか。
七草の特徴と料理法などを紹介します。
春の七草とは
春の七草の由来
1月7日は人日(じんじつ)の節句と言って、
七草粥を食べて一年間病気をせずに元気で過ごせるように願う日です。
もともとは中国の占いから来ていますが、
1月7日を人の日と決めて、その日には人を大切にしたと言われています。
この日には邪気を払って無病息災を願うために7種類の野菜が入ったお吸い物などを
食べる習慣があったそうです。
また日本には年の初めに若菜を摘んで新しい生命をいただく
という習慣がありましたが、その双方が一緒になって1月7日に
七つの若菜を入れたお粥を食べるようになったと言われています。
人日の節句は旧暦の節句なので、現在の新暦では2月に当たります。
そのため現在は1月に野外で七草全部を摘むのは難しいようです。
春の七草の種類
春の七草に数えられているのは次のようなものです。
せり
せり科の多年草で、旬は2月~4月です。全国に自生し古くから食用にされています。
血脈を整え、保温効果や高血圧予防の効能があります。
なずな(ぺんぺん草)
ぺんぺん草とも呼ばれ、日本各地の草原に自生しています。
非常に丈夫でちょっとした空き地や道端でも見つけることが出来ます。
風邪の予防に効果的です。
ごぎょう(ハハコグサ)
どこにでも自生するキク科の草です。
ヨモギの代わりに草餅を作るのにつかわれていこともあります。
咳や痰に効果があります。
はこべら(ハコベ)
はこべともいわれるナデシコ科の草で、野原によく見られます。
たくさん摘んでお浸しや胡麻和えにすると美味しく食べられます。
昔から腹痛の薬とされています。
ほとけのざ(タビラコ)
コオニタビラコと呼ばれるキク科の草で、現在ホトケノザと呼ばれるものとは別種です。
胃腸に効きます。
すずな(かぶ)
七草に入っているすずな(かぶ)はごく小さいものですが、
日常に食べているかぶは大小様々で、旬は1月から3月です。
根ばかりでなく葉も美味しくて栄養価も高いです。
すずしろ(だいこん)
おなじみの大根ですが、非常に多くの種類があり、料理法も多彩です。
冬の12月から2月ぐらいが旬で、栄養価は高く消化にも良いので健康増進に役立ちます。
すずな、すずしろ以外は野外で普通に見られる草です。
時期が早いために見つけられないものもありますが、
自宅付近でも摘める草は案外たくさんありそうですね。
美味しい食べ方
七草粥の作り方
材料
七草、米1合、水1000㏄、塩少々
土鍋に砥いだ米と水を入れて、一時間ぐらい置く。
強火にかけて沸騰させる。
沸騰したらお米をかき回し、弱火で40分から1時間煮る。
七草を洗って細かく刻みます。
お粥が炊き上がったら、刻んだ七草を入れる。
軽くかき混ぜて、お好みで塩を加えて出来上がりです。
応用レシピ
シーチキン七草
基本の七草粥にシーチキンをプラスすると、
お子さんにも食べやすく、
しかもタンパク質もしっかり摂れるので好評です。
七草炒め
七草を刻む、
フライパンを熱して油をひく
七草を固いものから順番に入れて炒める
塩、コショウ、レモン汁で味を調える。
あっさりしていて意外に美味しいし、
お粥に入れるよりは野菜をたくさん食べられていいですね。
まとめ
七草粥は1月7日の人日の節句に七草粥を食べて無病息災を願ったのが初めのようです。
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの七草は
健康にも良いので、お粥に入れて食べるのは健康的です。
お正月で疲れた胃腸をいたわるにもぴったりかもしれませんね。